国民的RPG「ドラゴンクエスト」、通称ドラクエ。
日夜多くのプレイヤー、もとい勇者達が旅の中で魔物と戦い、勝利していることだろう。
しかし、時には勇者たちが敗北、すなわち全滅してしまうこともある。
そしてふと、ある疑問が頭に浮かぶ。
ドラクエの勇者パーティを最も全滅に追い込んだモンスターは誰なのか?と。
筆者の個人的なイメージで言わせてもらうとダントツでDQ6のキラーマジンガ様なのだが、せっかく浮かんだ疑問をイメージだけで片付けてしまうのはもったいない。
ここはある程度数字による根拠が欲しいところ。
というわけで、筆者が思いついたガバガバな計算式を使ってDQ1~DQ8に登場する各モンスターが勇者を全滅させる力…すなわち
「勇者全滅力」を計測してランキングにしてみた。
※筆者はDQ9をプレイした記憶がほとんど残っておらず、DQ10とDQ11は未プレイのため、あと外伝作品は数が多くて面倒になったので計測しておりません。それと基本的にオリジナル版を参照して計測するのでリメイク版がどうとか言われても知らなーい(開き直り)
勇者全滅力の計算方法
各モンスターの勇者全滅力を
勇者全滅力=登場シリーズ×初見全滅率×遭遇率×10000
で計算してみた。
登場シリーズについては、文字通り「DQ1~DQ8の中でそのモンスターが登場したシリーズの数」を表す。(例…スライムはDQ1~DQ8まで全て登場するので8、キラーマジンガはDQ6のみ登場するので1など)
初見全滅率については「初見でそのモンスターと戦闘になった時の、筆者の漠然とした体感での全滅率」を算出。なお、DQ5幼少期のゲマ戦などの負けイベントは除外する。
(例…スライムはよほどのことが無い限り全滅させられることはないので1%~5%程度、キラーマジンガはよほどパーティを鍛えていない限りほぼ全滅させられるので99%など。複数のシリーズに登場するモンスターは各作品の強さを鑑みて、大まかな初見全滅率の平均値を算出)完全に筆者の主観によるものなので「こんなに全滅率高くないだろ」と思ったらコメントでバシバシ突っ込んでください。ついでに、初見じゃない(2回目以降の)戦闘による全滅率をどうしようか悩みましたが、計算が面倒なので省きました(1回負けた後にどのぐらい鍛えてからリベンジするかは個人差が大きいと思うので)。
遭遇率はほぼ全ての作品で序盤に必ず戦闘になるであろうスライムを100%と定め、それより出現率が低く、出現時期が遅いモンスターを筆者の体感で%を低く算出する。
(例…ストーリーを進めれば必ず戦えるDQ1ラスボスの竜王は、約半分のプレイヤーが出会うまでに脱落すると考えて50%、中盤頃に出会えるものの、出現範囲が狭く出会いにくいDQ1ヘルゴーストは40%など。複数のシリーズに登場するモンスターは大まかな遭遇率の平均値を算出)これも主観によるものなので「こんなn(ry
最後の10000は、10000無しで計算したら勇者全滅力0.08とか勇者全滅力0.592とか非常にショボイ数字になってしまったので、インパクトを持たせるために加えたもの。つまり無くても何ら問題は無い。でも勇者全滅力5920とかの方がドラゴン〇ールの戦闘力みたいでカッコイイでしょ?
要は「勇者と戦闘する機会が多く、かつかなりの強さを持つモンスターランキング」と言い換えても良い。
ただ強いだけでは勇者の全滅回数は多くならない。強さと戦闘する機会の多さを両立したモンスターこそ勇者全滅力の高いモンスターと言えるだろう。
遭遇率はおおよそ50%~100%の範囲に収まるものと考えると、やはり登場シリーズの多さと初見全滅率の高さが勇者全滅率の高さに繋がってくるだろうか。
幅広いシリーズに登場し、初見の勇者を苦しめる実力者がランクインすることが予想されるが果たして。
それでは勇者全滅力の高かったモンスターを第5位~第1位までランキング形式で発表する。
※一応上にも書いてますが、初見全滅率と遭遇率は筆者の体感によるガバガバな数値なのであんまりガチな考察には期待しないでね。
勇者全滅力ランキング
第5位
・スライム

登場シリーズ | 1~8 |
初見全滅率 | 1…30%、2…15%、3…5%、4~5…3%、6~8…1%、平均7.4% |
遭遇率 | 100% |
勇者全滅力 | 8×0.074×1×10000=5920 |
第5位にはまさかの最弱モンスター、「スライム」がランクイン。
初見全滅率は当然低いものの、シリーズ皆勤賞+序盤でほぼ必ず遭遇するアドバンテージを活かした形だ。マリオで1-1最初のクリボーにぶつかって死ぬ人が多いのと同じ原理。多分。
各シリーズの全滅率について解説すると、最近のドラクエ経験者はスライム相手に全滅する機会はほぼ無いだろうが、DQ1が発売された昔の時代ではRPGに不慣れなプレイヤーが多かったことを考慮し、DQ1の全滅率を高めに設定した。
当時は勇者に武器や防具を装備させるという概念が理解できず、全裸でフィールドを練り歩くプレイヤーも居たのだ。
DQ2のローレシアの王子は防具を初期から装備しているものの、銅の剣は自力で拾って装備する必要がある点、DQ1と違いこちらが1人旅でも複数のスライムの群れが襲ってくることを考えてこちらも全滅率はやや高め。
DQ3勇者は最序盤から4人パーティーが組めるものの、必須ではないためルイーダの店に気づかないプレイヤーが勇者1人でフィールドに出てフルボッコにされる可能性を考慮して5%程の全滅率。
DQ4はオムニバス形式で複数のキャラがスライムと戦う可能性があるものの、いずれのキャラも初期装備はしっかりしているので全滅率は低めの3%。
DQ5はパパス共闘時のスライムを除けばサンタローズの洞窟が初のスライム戦となるだろうが、パパス共闘時にレベル2に上がっているためよほど下手をうたない限り全滅の可能性は少ないだろう。こちらも3%ぐらい。
DQ6は特殊で、スライムが最序盤で出現しない。少しストーリーを進めた先で出会えるが、その頃には装備とレベルが充実しているのでスライム相手に全滅することはほぼないだろう。
DQ7、DQ8は最初の強制戦闘でスライム戦が始まるが、7は3人パーティ、8は2人パーティなので負ける可能性はほぼ無い。
こうして並べてみると時代が進むにつれてスライムに全滅させられるという現象は起こりにくくなっていることが分かる。ユーザーフレンドリーになっていると感じるか、ぬるくなったと感じるかは人次第。
余談だが、スライムのすぐ下の第6位には勇者全滅力5500でエスタークがランクイン。(詳しい計算式はめんどいから省く)
地獄の帝王より勇者を全滅させた(かもしれない)スライムも侮れないもんだ。
第4位
・キラーマジンガ

登場シリーズ | 6 |
初見全滅率 | 95% |
遭遇率 | 65% |
勇者全滅力 | 1×0.95×0.65×10000=6175 |
筆者の大本命、「キラーマジンガ」は第4位という結果に。
95%という圧倒的な初見全滅率を誇るものの、(DQ8以前では)DQ6にしか登場しないこと、初遭遇の機会が中盤以降という点が足を引っ張ってしまった。
なお、当初は初見全滅率100%という数値に設定するつもりだった。
これは中盤から行ける海底宝物庫のキラーマジンガ×2戦での初見全滅率の想定だが、もし海底宝物庫に気づかずにスルーしてしまうと、キラーマジンガとの初戦闘が終盤近くのヘルクラウド城でのキラーマジンガ&ランドアーマー戦となり、その頃には初見全滅率は70%を下回ると思われる。(一応ランドアーマーも時期から考えると強敵だが、キラーマジンガ×2の脅威に比べると劣る)
総合的に考えて、海底宝物庫を早期に訪れるプレイヤーが多いと考え、大まかに平均して初見全滅率95%という数値を採用したことをご了承頂きたい。
マジンガ様に撲殺されたことのあるプレイヤーの皆様には意外な結果だったのではないだろうか?
かくいう筆者もマジンガ様が1位だと思っていたのでこの結果にはぶっちゃけ納得いってない。自分で計算式考えたくせにいちゃもんつけるやつ。
第3位
・山賊4人衆

登場シリーズ | 7 |
初見全滅率 | 85% |
遭遇率 | 85% |
勇者全滅力 | 1×0.85×0.85×10000=7225 |
マジンガ様を抑えて第3位にランクインしたのはDQ7で中盤に差し掛かった辺りの壁ボス、「山賊4人衆」だ。4体の敵の種類がバラバラだったり、そもそもモンスターじゃなかったりとやや特殊な立ち位置の敵ですがまぁその辺は目をつぶろう。
ストーリー上必須の戦闘である点と、戦闘する時期の早さ、全滅率のバランスの良さでマジンガ様を上回った形だ。
戦ったことのあるプレイヤーならご存じだろうが、この戦闘ではこちらが3人パーティなのに対し、相手は4人という数の暴力で襲ってくる。
各敵は単体では大したことないものの、やはり圧倒的な手数で追い込まれて敗北するプレイヤーが絶えなかった。そして生き埋めになった。
おまけに、ちょうど転職システムが解禁される時期なのだが、耐久力の上がる職業を選択しやすい主人公はともかく、耐久の下がりやすい魔法使いや羊飼いなどの後衛職を選択しがちなガボやマリベルがあっという間に撃沈し、そのまま立て直しが効かずに敗北するのが黄金パターンだった。
そもそも、この山賊4人衆は「転職した後にしばらく鍛えて特技をいくつか覚えてから挑んでね」という制作側からのメッセージを込めて意図的に強くしているらしいのだが、もちろん当のプレイヤーはそんなこと知らないので転職したてホヤホヤの状態で挑むプレイヤーの方が多かったのだ。
余談だが、DQ7は総じてボスモンスターが強い傾向にあり、雑魚モンスターよりもボスモンスターで全滅する機会が多い。バリクナジャ「呼んだ?」
デスマシーン、グラコス、ヘルクラウダーなどの初見では苦戦しやすいボスもランクインするのではないかと思ったが、登場時期、全滅率のバランスの関係上、DQ7のボスからは山賊4人衆のみランクインとなった。
第2位
・マンドリル

登場シリーズ | 2 |
初見全滅率 | 90% |
遭遇率 | 90% |
勇者全滅力 | 1×0.9×0.9×10000=8100 |
DQ2で登場した序盤の鬼、「マンドリル」が第2位にランクイン。
まだレベル1桁程度しかないローレシアとサマルトリアの王子一行を、その辺の敵より2ランク近く高いステータスで蹂躙する恐ろしいゴリラ。
しかも多い時は同時に3~4体出現し、下手すれば1ターンで死人が出る。もはやリンチである。
事前に相当レベル上げまたはもょもとを降臨させない限り、初見で3~4体の群れと遭遇してまともにやり合うのはほぼ不可能。
1人旅から2人旅になって意気揚々とムーンブルク地方に乗り込んだ王子達を悉く血祭りにあげたのだった。
また、マンドリルの厄介な点は出現時期の早さと出現場所の広さ。
まだ3人目の仲間、ムーンブルクの王女が仲間になる前から出現し、王女を仲間にするうえで必要なラーのかがみを入手するまでに歩く場所のほとんどが出現範囲なためマンドリルとの戦闘はまず避けられない。
サマルトリアの王子を見つけられずに早期脱落したプレイヤー以外はほぼ確実に戦うであろう点を考慮して、遭遇率は90%とさせていただいた。
ということで、強さに対して出現時期が早すぎる点、遭遇機会の多さによって同じく1シリーズのみ出演のキラーマジンガ、山賊4人衆を抑えてマンドリルが第2位となった 。
今日もムーンペタの町の近くで王子達の死体が転がっている。
第1位
・ひとくいばこ

登場シリーズ | 3、4、5、6、7、8 |
初見全滅率 | 3…99%、4…20%、5…1%、6~8…3%、平均21.5% |
遭遇率 | 3~8…85% |
勇者全滅力 | 6×0.215×0.85×10000=10965 |
勇者を最も全滅させたモンスターランキング、栄えある第1位はDQ3以降皆勤賞のトラップモンスター「ひとくいばこ」となった。
初見全滅率の平均が21.5%と低めなものの、DQ3~DQ8の合計6作と幅広い出演率を誇り、序盤~中盤のつい開けたくなる宝箱の中にいる遭遇率の高さが功を奏し、今回のランキング中唯一の勇者全滅力5桁の大台に乗った。
特筆すべきはDQ3における初見全滅率99%という驚異的な数値だろう。初登場となるDQ3ではピラミッドという序盤のダンジョンの宝箱に潜んでおり、「予備知識無しでひとくいばこを開けてしまう=死」と言っても過言ではないほど凶悪な強さだったのだ。
具体的に言うと、ピラミッド突入時の適正レベルではひとくいばこの通常攻撃ですらほぼ即死、時折出る痛恨の一撃は100%即死、おまけに「あまいいき」で全体を眠り状態にする搦手ももつ鬼畜性能だ。
なお、ひとくいばこはその後のシリーズでは弱体化し、DQ4ではやや危険程度、DQ5以降は余程ピンチの時に開けない限りは全滅の危険性は無いため平均全滅率がかなり下がっている。DQ5に至っては「ちいさなメダル」をドロップするため積極的に狩られている。それでいいのかトラップモンスター…。
実質、DQ3のひとくいばこの凶悪な初見殺しによる全滅がほとんどを占めていると言えるだろう。後のシリーズのひとくいばこの貢献はおまけに近い(DQ4~DQ8のひとくいばこによる勇者全滅力を計算したところ、2550しかなかった)。
余談だが、仮にDQ3~DQ8全てのひとくいばこの初見全滅率が99%だった場合、勇者全滅力は50490というぶっ飛んだ数値になる。もしこの数値なら全国のプレイヤーのイメージ的にもぶっちぎりでひとくいばこが1位だっただろう。弱体化して本当によかった。
まとめ
以上、勇者を最も全滅させたモンスターランキングを改めてまとめると、
- 第1位 ひとくいばこ
- 第2位 マンドリル
- 第3位 山賊4人衆
- 第4位 キラーマジンガ
- 第5位 スライム
という結果となった。
正直、筆者自身の想像したランキングとはかなり違う結果となった形だ。
計算方法自体がかなりシンプルかつガバガバなので、もう少し前提条件を細かくしたり、全滅率や遭遇率の詳細なデータがわかれば更に信憑性のあるランキングが作れるのだが筆者の貧弱な脳みそではこれが限界。
リメイク版や縛りプレイなども無視しているので実際はかなり異なるランキングとなる可能性が高い。でも筆者は力尽きたので有識者の方はどなたか検証してくださると嬉しい。
では今回はこの辺で。
ばいばい(=゚ω゚)ノ
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